災害時SNS活用ガイド

もしもの時、SNS画面のどこを見れば役立つ情報がわかる? 表示の基本ガイド

Tags: 災害時SNS, 情報収集, 初心者向け, 画面の見方, デマ対策

災害が発生した時、スマートフォンでSNSアプリを開いてみようと思っても、「どこを見れば良いのか」「何が書いてあるのか」が分からず、戸惑ってしまうことがあるかもしれません。

SNSの画面には、文字だけでなく、写真や動画、たくさんの記号などが表示されています。これらの表示が何を意味するのか、そして災害時に役立つ情報は画面のどこを見れば手に入るのかを知っておくと、いざという時に落ち着いて行動できるようになります。

このガイドでは、SNSの画面に表示される基本的な要素と、災害時に特に注目していただきたい点について、分かりやすくご説明します。

なぜ災害時にSNS画面の見方が重要なのか

テレビやラジオだけでなく、近年はSNSも災害時の重要な情報源の一つとなっています。SNSには、刻々と変化する被災地の状況や、生活に必要な情報、支援を求める声などがリアルタイムで投稿されます。

しかし、たくさんの情報が一度に流れてくるSNSの中から、自分にとって本当に必要で信頼できる情報を見つけ出すためには、画面に表示されている様々な要素の意味を理解しておく必要があります。画面の見方が分かると、情報の正確さを見分ける手助けにもなり、デマに惑わされるリスクを減らすことにもつながります。

SNS画面に表示される基本的な要素

SNSの種類によって表示は少し異なりますが、どのSNSにも共通する基本的な要素があります。まずは、これらの要素が何を意味するのかを確認しましょう。

例えば、X(旧Twitter)やFacebookなどのSNSアプリをスマートフォンで開いた際に表示される一つ一つの情報のかたまりを「投稿」と呼びます。この投稿の中に、必要な情報が詰まっています。

投稿一つを見てみましょう。

  1. 発信元(アイコンと名前)

    • 投稿の左上や上部に、小さな丸い写真(アイコン)と、その横に名前が表示されています。これは、誰がその情報を発信したのかを示しています。
    • ここに「〇〇市役所」「△△新聞社」「□□テレビ」といった名前が見えたら、公的な機関や報道機関からの情報である可能性が高いです。名前の横に「公式マーク」という特別な印がついているアカウントは、特に信頼性が高いと考えられます。
    • もしも知らない個人の名前や、信頼できるか分からない名前だった場合は、その情報を受け取る際に注意が必要です。
  2. 投稿された日時

    • 発信元の名前の近くや、投稿の隅に、「〇〇時間前」「△△月△△日」といった形で、その投稿がいつ発信されたかを示す時間が表示されています。
    • 災害時は状況が刻々と変化するため、情報の「鮮度」は非常に重要です。この日時を確認することで、その情報が今現在の状況を示しているのか、あるいは少し前の情報なのかを判断する手がかりになります。古すぎる情報には注意が必要です。
  3. 投稿の本文(テキスト)

    • 画面の中央に表示される文字の部分が、投稿された情報の内容です。
    • 短い文章で状況が報告されていたり、注意喚起がされていたり、具体的な支援情報が書かれていたりします。
    • 文章だけでなく、記号(例: #)や、他のウェブサイトへのリンク(青い文字のURLなど)が含まれていることもあります。
    • ここで書かれている内容を落ち着いて読み取ることが最も重要です。
  4. 写真や動画

    • 投稿の本文の下に、写真や動画が表示されていることがあります。
    • これにより、文字情報だけでは分かりにくい現場の様子などを視覚的に把握することができます。
    • ただし、表示されている写真や動画が、本当に今現在の、そして投稿された内容と同じ場所のものであるとは限りません。過去のものである可能性や、全く関係のない場所のものである可能性もあります。安易に信じ込まず、他の情報と照らし合わせるようにしましょう。
  5. 「いいね」や「リポスト(旧リツイート)」などの反応

    • 投稿の下に、ハートのマーク(いいね)や矢印のマーク(リポストなど)、コメントのマークなどと、それぞれの数の数字が表示されています。
    • これは、その投稿を見た他の人が、その情報に対してどのような反応をしたかを示しています。「いいね」や「リポスト」が多いからといって、その情報が「正しい」とは限りません。たくさんの人に広まっている、という事実を示すだけです。これらの数値を情報の信頼性の判断基準にすることは避けてください。

災害時に特に注目すべき画面表示と情報の読み解き方

災害時にSNSから必要な情報を見つけるためには、上記の基本的な要素の中でも、特に以下の点に注目して画面を見ることをおすすめします。

デマ対策:画面のどこを見て疑うか

SNSの画面には、残念ながらデマや不確かな情報も混じっています。画面の表示から「これは少し怪しいかもしれない」と気づくためのポイントも知っておきましょう。

その他の注意点

まとめ

災害発生時、SNSは迅速な情報収集に大変役立ちますが、画面に表示される情報を正しく読み解くことが重要です。

まずは、誰がいつ発信した情報なのか(アイコン、名前、日時)を確認し、公的機関や報道機関からの情報、そしてできるだけ新しい情報に注目してください。そして、投稿本文に具体的な場所や状況が書かれているか、必要な情報に関連する言葉が含まれているかを落ち着いて探してみてください。

写真や動画は参考になりますが、安易に信じすぎず、他の情報源と照らし合わせることが大切です。怪しいと感じた投稿は、発信元や内容の具体性、表現の仕方などに注目して判断しましょう。

SNSの画面の見方を知っておくことは、災害時に自分自身や大切な人の安全を守るための第一歩となります。焦らず、画面のどこに何が表示されているかを意識しながら、落ち着いて情報にあたってみてください。