もしもの時も安心！SNSで「公式マーク」を頼りに信頼できる情報を見つける方法
災害時に信頼できる情報を見つける重要性
近年、地震や台風、大雨といった自然災害が増えています。もしもの時、スマートフォンなどの情報端末は、家族や友人との連絡だけでなく、安全な避難場所の情報や、生活に必要な支援情報などを得るための大切な lifeline となります。
しかし、災害時には様々な情報が SNS 上を飛び交います。中には、誤った情報や、人々の不安を煽るデマ情報も混ざり合ってしまうことがあります。こうした不確かな情報に惑わされてしまうと、かえって危険な行動をとってしまったり、必要な支援を受けられなかったりする恐れがあります。
だからこそ、災害時に SNS を活用する際は、「どの情報が本当に信頼できるのか」を見分ける力が非常に重要になります。特に、国や自治体、警察、消防、電力会社、ガス会社といった公的な機関やインフラ事業者が発信する情報は、正確性が高く、私たちの命や安全を守るために欠かせないものです。これらの「公式情報」をいち早く、確実に手に入れることが、災害時を乗り切る上で大きな助けとなります。
この記事では、SNS にあまり慣れていない方でも、災害時に信頼できる「公式情報」を見つけ出すための方法を分かりやすくご説明します。
「公式情報」とはどのようなものですか？
災害時における「公式情報」とは、主に以下のような機関や事業者が発信する情報のことです。
- 国の中央省庁 (気象庁、内閣府など)
- 都道府県や市区町村などの自治体
- 警察や消防
- 自衛隊
- 電力会社、ガス会社、水道局
- 主要な交通機関 (鉄道会社、バス会社など)
- 主要な報道機関 (テレビ局、新聞社、通信社など)
これらの機関や事業者が発信する情報は、専門家による正確な観測データに基づいていたり、現場の状況を把握した上で責任を持って発信されていたりするため、非常に信頼性が高いと言えます。
SNS で信頼できる「公式アカウント」を見分けるポイント
SNS には非常に多くの個人や団体のアカウントがあります。その中から、信頼できる公式アカウントを見つけ出すためには、いくつかのポイントがあります。特に初心者の方が注目しやすいのが「公式マーク」です。
ポイント1: 「公式マーク」（認証バッジ）を確認する
多くの主要な SNS には、そのアカウントが「本物である」と SNS 運営会社が認証したことを示す特別なマーク（認証バッジ、通称「公式マーク」）が表示されています。
- Twitter (X): 青いチェックマーク (✓) など
- Facebook: 青いチェックマーク (✓)
- Instagram: 青いチェックマーク (✓)
- LINE: 緑色のバッジや紺色のバッジ
これらのマークは、アカウント名の横などに表示されています。このマークが付いているアカウントは、その機関や著名人本人が運営している可能性が非常に高いと考えられます。
もちろん、すべての公式アカウントに必ずしも公式マークが付いているわけではありません。特に規模の小さな自治体や、特定の部署のアカウントなどには付いていない場合もあります。しかし、まずはこのマークを目印に探してみると、信頼できる情報源にたどり着きやすくなります。
ポイント2: アカウントのプロフィールを確認する
公式マークが見当たらない場合や、より確実性を高めたい場合は、アカウントのプロフィール（自己紹介欄）を必ず確認してください。
- アカウント名: 正式名称と一致しているか。似たような名前のアカウントがないか。
- 自己紹介: どのような組織のアカウントなのか、どのような情報を発信しているのかが明確に書かれているか。
- ウェブサイトへのリンク: 公式ウェブサイトへのリンクが記載されているか。記載されている場合は、そのリンク先が正しい公式ウェブサイトであるか、可能であれば確認してみましょう。
信頼できる公式アカウントは、通常、誰が発信しているアカウントなのかが明確にされており、公式ウェブサイトなど、他の信頼できる情報源への案内が記載されていることが多いです。
ポイント3: 過去の投稿内容を確認する
そのアカウントが過去にどのような情報を発信しているかを見てみることも参考になります。
- 過去にも災害情報や、その組織の活動に関する真面目な情報を発信しているか。
- 不自然な投稿や、感情的な言葉遣い、宣伝ばかりの投稿などが含まれていないか。
普段から信頼できる情報を発信しているアカウントは、災害時にも正確な情報を提供する可能性が高いと言えます。
SNSで公式情報を探し出す具体的な方法
では、実際に SNS アプリを使って公式情報を探すにはどうすれば良いでしょうか。一般的な SNS アプリに共通する探し方をご紹介します。
ほとんどの SNS アプリには「検索」の機能があります。虫眼鏡のマークなどで表示されていることが多いです。
- SNS アプリを開き、検索機能の場所を探す。
- スマートフォンの画面の下や上に虫眼鏡のアイコンがあることが多いです。
- その虫眼鏡のアイコンをタップします。
- 検索したいキーワードを入力する。
- 検索欄に、知りたい情報に関連する言葉を入力します。
- 例えば、「[お住まいの市区町村名] 災害情報」「[都道府県名] 避難所」「[お使いの鉄道会社名] 運行状況」「気象庁」などです。
- 組織名や地域名と、「公式」や「災害」といった言葉を組み合わせて検索すると、見つけやすくなります。
- 検索結果の中から「アカウント」や「ユーザー」を探す。
- キーワードを入力して検索すると、関連する投稿だけでなく、関連するアカウントも表示されることがあります。
- 検索結果の画面に「アカウント」「ユーザー」「人」といった項目があれば、そこをタップしてアカウントの一覧を見てみましょう。
- 見つけたアカウントの「公式マーク」や「プロフィール」を確認する。
- 検索結果で見つかったアカウントの中で、公式マークが付いているものや、プロフィールの情報がしっかりしているものがないかを確認します。
- これが、信頼できる公式アカウントである可能性が高いです。
- 信頼できるアカウントを「フォロー」する。
- 信頼できる公式アカウントを見つけたら、「フォロー」ボタンをタップしてフォローしておきましょう。
- フォローすることで、そのアカウントが新しい情報を発信した際に、あなたの SNS アプリの画面にその情報が表示されやすくなります。これは、次に災害が起きた際に、いち早く公式情報を得るための有効な備えとなります。
公式情報以外にも役立つ情報はありますか？
公式情報が最も信頼できますが、災害時にはそれ以外の情報も役立つことがあります。
- 主要な報道機関 (テレビ局、新聞社など) のアカウント: 公式マークが付いていることが多く、広範囲の情報をまとめて得られます。
- 地域の情報を発信する NPO やボランティア団体: 公式情報ではカバーしきれない、きめ細やかな地域情報を提供していることがあります。ただし、これらの情報も複数の情報源で確認するなど、注意して利用することが大切です。
- 近所の方や知人の投稿: 実際に避難所や被災地にいる方からの情報は、現地の状況を知る上で参考になることがあります。ただし、個人の見聞きした情報には誤りが含まれる可能性もあるため、鵜呑みにせず、公式情報と照らし合わせるようにしましょう。
SNS 活用のその他の注意点
- 情報の真偽を確認する癖をつける: 見た情報が本当かどうか、すぐに信じ込まず、別の情報源（特に公式情報）で確認する癖をつけましょう。
- 不確かな情報を拡散しない: デマや不確かな情報を「いいね」したり、他の人に広めたりすることは、混乱を招き、人々の安全を脅かす可能性があります。情報の真偽が分からない場合は、絶対に拡散しないでください。
- 個人情報やプライバシーに配慮する: 災害現場や避難所の写真を投稿する際は、写り込んでいる方の顔や個人情報が特定できるものが含まれていないか注意が必要です。また、自分自身の現在地など、個人の安全に関わる情報の投稿は慎重に行いましょう。
- スマートフォンのバッテリー消費に注意する: 災害時は停電が発生する可能性もあります。SNS の利用はバッテリーを消費するため、必要な情報の確認や連絡に絞って使用し、バッテリーの残量に注意することも重要です。
まとめ
災害時において、SNS は非常に有効な情報収集ツールとなり得ます。しかし、その情報の正確性を見極めることが何よりも大切です。特に、国や自治体といった公的な機関や、インフラ事業者の「公式情報」は信頼性が高く、あなたの安全を守る上で大きな助けとなります。
SNS アプリで情報を探す際は、「公式マーク」を目印にしたり、アカウントのプロフィールをしっかり確認したりすることで、信頼できる情報源を見つけやすくなります。日頃から、お住まいの地域の自治体や、よく利用する交通機関など、いざという時に役立ちそうな公式アカウントを探してフォローしておくことをお勧めします。
この記事が、もしもの時に SNS を安全に、そして効果的に活用するための一助となれば幸いです。