災害時も安心!スマホバッテリーを長持ちさせるSNS活用ガイド
災害時、なぜスマホのバッテリーが大切なのでしょうか
地震や台風など、いざという災害が起きた時、スマートフォンは外部と連絡を取り合ったり、必要な情報を集めたりするための、まさに命綱のような存在になります。特に、近年ではSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が、刻一刻と変化する災害の状況や、避難の情報、支援の情報などを伝える重要な手段となっています。
しかし、スマートフォンはバッテリーが切れてしまうと、こうした大切な機能が一切使えなくなってしまいます。電源が復旧するまでの間、情報を得られなくなったり、家族と連絡が取れなくなったりすることは、大きな不安につながります。
SNSは非常に便利なツールですが、使い方によってはバッテリーをたくさん消費してしまうこともあります。災害という非常時には、スマートフォンのバッテリーを少しでも長持ちさせることが、ご自身や大切な方を守るために非常に重要になります。
このガイドでは、災害時にSNSを活用する際に、スマートフォンのバッテリーをできるだけ長く持たせるための具体的な方法を分かりやすくお伝えします。
なぜSNSを使うとバッテリーが減りやすいのでしょうか
SNSアプリは、常にインターネットに接続して新しい情報を受け取ったり、画面に画像や動画を表示したりします。また、ご自身が投稿する際にもカメラを使ったり、位置情報を利用したりすることがあります。こうしたスマートフォンの機能は、いずれもバッテリーを消費します。
特に、災害時は多くの人が同時にインターネットを使おうとするため、スマートフォンが電波を探すために余計な電力を使ったり、情報の更新に時間がかかったりすることもあります。
しかし、少しの工夫で、バッテリーの消費を抑えながらSNSを活用することができます。
バッテリーを長持ちさせるための基本的な設定と使い方
まずは、SNSアプリを使う前に、スマートフォンの設定でバッテリー消費を抑える基本的な方法をご紹介します。これらの設定は、災害時だけでなく普段から意識しておくと役立ちます。
-
画面の明るさを下げる スマートフォンの画面は、最もバッテリーを消費する部分の一つです。画面の明るさを必要最低限に下げるだけで、かなりのバッテリーを節約できます。
- 多くのスマートフォンでは、「設定」アプリの中に画面の明るさを調整する項目があります。自動調整機能をオフにして、手動で暗めに設定することをおすすめします。
-
Wi-FiやBluetoothをオフにする 自宅や特定の場所のWi-Fiに繋がっていない場合や、ワイヤレスイヤホンなどBluetooth機器を使っていない時は、これらの機能をオフにしておきましょう。常に接続先を探す動作がなくなり、バッテリーの消費を抑えられます。
- スマートフォンの画面を上から下(または下から上)にスワイプすると表示される「コントロールセンター」や「クイック設定パネル」から簡単にオン/オフを切り替えられることが多いです。
-
位置情報サービスをオフにする SNSや地図アプリなど、位置情報を利用するアプリはバッテリーを消費します。災害時に安否情報の発信などで必要な場合もありますが、常にオンにしておく必要はありません。
- 「設定」アプリの「位置情報」または「プライバシー」などの項目で設定できます。特定のアプリに対してのみ利用を許可することも可能です。
-
不要な通知をオフにする SNSアプリからの「いいね」や「コメント」などの通知が来るたびに、画面が点灯したり音が鳴ったりします。これもバッテリーを消費します。災害時は特に、本当に必要な情報に関する通知以外はオフにしておくと良いでしょう。
- 「設定」アプリの「通知」という項目で、アプリごとに通知の設定を変更できます。
-
アプリの自動更新やバックグラウンド更新を制限する スマートフォンは、使っていない間もアプリを最新の状態に保ったり、新しい情報を準備したりする動作(バックグラウンド更新)を行うことがあります。これを制限することで、バッテリーの無駄遣いを減らせます。
- アプリストア(App StoreやGoogle Playストア)の設定で、アプリの自動更新をWi-Fi接続時のみにするか、オフにするかを選べます。また、「設定」アプリの「一般」や「接続」などの項目で、バックグラウンドでのアプリ更新を制限する設定があります。
SNSアプリを使う時のバッテリー節約術
SNSアプリ自体の使い方でも、バッテリー消費を抑える工夫ができます。
-
動画の自動再生をオフにする SNSのタイムラインに流れてくる動画が、勝手に再生される設定になっていませんか。動画の再生はバッテリーを大きく消費します。設定で自動再生をオフにして、見たい動画だけをタップして再生するようにしましょう。
- 多くのSNSアプリ内の「設定」や「データ通信量」といった項目で変更できます。
-
情報の閲覧時間を決める 災害時は不安からついつい長時間SNSを見てしまいがちですが、画面を見続けている時間もバッテリーを消費します。短時間に必要な情報を集中して確認するなど、区切りをつけるようにしましょう。
-
テキスト中心の情報収集に絞る 画像や動画は多くのデータ通信を行い、バッテリーを消費します。可能な限り、文字で伝えられている情報を中心に確認するように意識することも節約につながります。
-
スマートフォンの「低電力モード」を活用する 多くのスマートフォンには、バッテリー残量が少なくなった際に自動的、または手動でオンにできる「低電力モード」(省エネモードなど名称は異なります)があります。これをオンにすると、一部の機能が制限されますが、バッテリーをかなり長持ちさせることができます。
- 「設定」アプリの「バッテリー」の項目などで設定できます。
その他のバッテリー対策
もしもの時のために、日頃から準備しておきたいこともあります。
- モバイルバッテリーを準備する: 災害発生時、自宅の電気が止まる可能性も考えられます。事前にモバイルバッテリーを満充電にして備えておくと、いざという時にスマートフォンの充電ができます。
- 車の充電器や携帯用充電器を活用する: 車をお持ちであれば、シガーソケットから充電できるカーチャージャーを用意しておくのも良いでしょう。最近では、手回しで充電できるものや、乾電池式の充電器などもあります。
まとめ
災害時は、スマートフォンのバッテリーが尽きないことが、情報収集や連絡手段を確保する上で非常に重要になります。
ご紹介したようなスマートフォンの設定やSNSの使い方を少し工夫するだけで、バッテリーを無駄なく使うことができます。完璧に行う必要はありません。ご自身ができることから一つずつ取り組んでみてください。
これらの対策を事前に知っておき、もしもの時に備えておくことが、きっと安心につながるはずです。