もしもの災害時、どんなSNSを見ればいい？ アプリの種類と基本の探し方
なぜ災害時に「複数の」SNSを知っておくべきなのか
近年、大きな災害が発生した際、テレビやラジオだけでなく、インターネット上のSNS（ソーシャルネットワーキングサービス）が、なくてはならない情報源となっています。
しかし、「SNSは難しそう」「色々な種類があってどれを見ればいいか分からない」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。また、「デマが多いと聞くから不安だ」という声も耳にします。
確かに、SNSには様々な情報が飛び交いますが、正しい知識を持って活用すれば、災害時における非常に有効なツールとなります。特に、複数の種類のSNSを知っておくことで、異なる性質の情報を補完し合い、より正確な状況を把握することにつながります。
例えば、あるSNSは速報性に優れていたり、別のSNSは地域に根ざした情報が豊富だったり、また別のSNSは身近な人との安否確認に役立ったりと、それぞれに得意な役割があります。
この記事では、災害時に特に役立つ代表的なSNSアプリをいくつかご紹介し、それぞれのアプリが持つ特徴と、具体的な情報の探し方の基本を分かりやすくご説明します。難しい操作はありませんので、どうぞご安心ください。
災害時に役立つ代表的なSNSアプリと基本の使い方
ここでは、災害時に特に多くの情報が集まりやすい、代表的なSNSアプリをいくつかご紹介します。
X（旧Twitter）
X（旧Twitter）は、短い文章や写真、動画をリアルタイムに投稿・閲覧することに特化したSNSです。「今、何が起きているか」を知る速報性に優れており、災害発生直後から多くの情報が飛び交います。
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災害時での役割:
- 広範囲にわたる被害状況の速報
- ライフライン（電気、ガス、水道）の復旧状況
- 交通機関の運行情報
- 政府や自治体、報道機関からの緊急情報
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アプリの基本的な開き方: スマートフォンのホーム画面にある、黒地に白いXの形をしたアイコンを探してください。このアイコンを指で軽く一度タップすると、Xのアプリが開きます。
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災害情報の基本的な探し方: アプリを開くと、様々な投稿（「ポスト」と呼ばれます）が時系列で流れてきます。特定の情報を見つけたい場合は、「検索」機能を使います。
- 画面の下の方にある、虫眼鏡の形をしたアイコンをタップします。
- 画面の上の方に検索窓が表示されます。そこに「〇〇地震」「〇〇（お住まいの地域名） 停電」のように、知りたい情報のキーワードや地名を入力します。
- キーワードを入力すると、関連する投稿の一覧が表示されます。
- 信頼できる情報源（例: 公的機関、報道機関など）のアカウントの投稿に注目するようにしましょう。アカウント名の横に青いチェックマーク（認証バッジ）が付いているかどうかも一つの目安になります。
Facebookは、家族や友人とのつながりを重視したSNSですが、企業や団体、自治体なども公式ページを持って情報発信を行っています。地域に根ざした情報や、比較的長い文章での状況説明などが投稿されることがあります。
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災害時での役割:
- 家族や友人との安否確認（安否確認機能がある場合もあります）
- 地域の団体やコミュニティからの避難所情報や支援情報
- 自治体の公式ページからの詳しい情報発信
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アプリの基本的な開き方: スマートフォンのホーム画面にある、青地に白い「f」の形をしたアイコンを探してください。このアイコンを指で軽く一度タップすると、Facebookのアプリが開きます。
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災害情報の基本的な探し方: アプリを開くと、友人などの投稿が流れてきます。災害情報を探すには、「検索」機能や「ページ」機能が役立ちます。
- 画面の上の方にある、虫眼鏡の形をしたアイコンをタップします。
- 検索窓に「〇〇市役所」「〇〇（お住まいの地域名） 災害情報」のように、知りたいキーワードや組織名を入力します。
- 検索結果から、自治体や信頼できる団体の「ページ」を探して内容を確認します。公式のページには、組織名が明確に記載されています。
- また、災害時には「災害支援」や「安否確認」に関する機能が表示される場合がありますので、画面の案内に従って操作してみてください。
LINE
LINEは、主に身近な人とのメッセージのやり取りに使われるアプリですが、「LINE公式アカウント」を通じて企業や自治体などが情報発信を行う機能もあります。
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災害時での役割:
- 家族や友人との個別連絡、安否確認
- 地域の情報提供（自治体や報道機関のLINE公式アカウント）
- 特定のコミュニティ（自治会のグループなど）内での情報共有
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アプリの基本的な開き方: スマートフォンのホーム画面にある、緑色の吹き出しに白い線画のアイコンを探してください。このアイコンを指で軽く一度タップすると、LINEのアプリが開きます。
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災害情報の基本的な探し方: LINEで災害情報を得るには、主に以下の方法があります。
- 友人とのやり取り: 家族や友人の「トーク」画面を開き、メッセージを送受信することで安否確認や情報共有を行います。
- LINE公式アカウント: 普段から、お住まいの自治体やよく利用する企業の公式アカウントを「友だち追加」しておくと、災害時に役立つ情報がメッセージで届くことがあります。新しい公式アカウントを探したい場合は、「ホーム」タブから「検索」機能を使って探すことができます。
災害時のSNS利用で特に注意すべきこと：デマ情報
複数のSNSを活用することで、より多角的な情報を得られますが、インターネット上には誤った情報（デマ）が流れることもあります。特に災害時は、人々の不安に乗じて意図的にデマが拡散されるケースもあります。
デマに惑わされず、安全にSNSを活用するためには、以下の点に注意することが非常に重要です。
- 情報源を必ず確認する: 誰がその情報を発信しているのかを確認しましょう。発信元が「〇〇（お住まいの地域名）市役所」「NHK」のような公的機関や主要な報道機関など、信頼できるところからの情報かを確かめます。個人が発信している情報は、たとえ善意からであっても誤っている可能性があります。
- 複数の情報源で確認する: 一つのSNSで見つけた情報を鵜呑みにせず、他のSNSやテレビ、ラジオなど、複数の信頼できる情報源でも同じ情報が発信されているかを確認しましょう。異なる情報源が同じ内容を伝えていれば、その情報の信頼性は高まります。
- 感情的な投稿に注意する: 不安を煽るような内容や、「〇〇しなければ大変なことになる」といった断定的な表現、個人的な感情が強く出ている投稿は、デマである可能性があります。冷静に内容を判断することが大切です。
- 安易に情報を拡散しない: 真偽が不確かな情報を「これは大変だ」と思って安易に「リポスト」（Xでの転載）や「シェア」（Facebookでの共有）をすると、デマの拡散に加担してしまうことになります。情報の正確性が確認できるまで、共有は控えるようにしましょう。
その他の注意点
- バッテリー消費: スマートフォンでSNSを頻繁に利用すると、バッテリーの消費が早まります。災害時は電源が確保しにくくなることもありますので、必要最低限の利用にとどめたり、省エネ設定を活用したりすることも検討しましょう。
- 通信量: 写真や動画の閲覧は通信量を多く消費します。通信制限がかかると、必要な時に情報が得られなくなる可能性があります。テキスト情報を中心に確認するなど、通信量にも配慮しましょう。
- プライバシー: 個人の住所や電話番号、避難場所など、プライベートな情報はSNSに投稿しないようにしましょう。身近な人との連絡には、LINEのようなクローズドなツールを活用するのが安全です。
まとめ
災害時には、X（旧Twitter）での速報、Facebookでの地域情報や安否確認、LINEでの身近な人との連絡など、それぞれのSNSアプリが異なる形で役立ちます。
この記事でご紹介した基本的な開き方や情報の探し方を参考に、まずは信頼できる公的機関などのアカウントを探して、どんな情報が見られるのかを確認してみることから始めてみてはいかがでしょうか。
大切なのは、「情報源を確認する」「複数の情報源で照合する」といった、デマに惑わされないための基本的な注意点を守ることです。
これらの基本的な使い方と注意点を押さえておけば、災害時にもSNSを情報収集や安否確認に役立てることができます。難しく考えず、できることから少しずつ慣れていくようにしましょう。